5月の読書メーター

やや遅めだけど、まとめておきます。
ライトノベルでは『のうりん』を筆頭に『六花の勇者』『魔賃』『東雲侑子』『はまち』と良作が目白押しでした。

読んだ本の数:41冊
読んだページ数:8995ページ
ナイス数:18ナイス

東雲侑子は全ての小説をあいしつづける (ファミ通文庫)東雲侑子は全ての小説をあいしつづける (ファミ通文庫)
高校生活の終わりが近づき卒業後の進路と彼女との将来という問題に主人公がまっすぐ向かい合い決断を下すのが素晴らしい。最初はドキドキ、ニヤニヤとだった本シリーズも最終作は二人のイチャイチャにあてられ、読後はなんだか軽く欝&放心状態になったけどそれほど夢中になれた作品。ライトノベルの恋愛ものとしては久々の傑作でした。
読了日:05月31日 著者:森橋ビンゴ
東雲侑子は恋愛小説をあいしはじめる (ファミ通文庫)東雲侑子は恋愛小説をあいしはじめる (ファミ通文庫)
前作から少し時間がたった高校二年生からはじまる本作。主人公に恋するライバルが登場しあれやこれやし元のサヤに収まるという王道的な展開。むしろ前作では人づきあいの下手だった主人公たち二人が精神的に成長し周辺との人間関係を構築していくところがほほえましい。
読了日:05月31日 著者:森橋ビンゴ
東雲侑子は短編小説をあいしている (ファミ通文庫)東雲侑子は短編小説をあいしている (ファミ通文庫)
“恋愛もの”ラノベとして久しぶりの収穫でした。主人公がちょっと変わった女の子とちょっと普通じゃない関係になり、それが最終的に恋愛感情に変わりほんのちょっとだけ精神的に成長するというこれだけ書くとごくありふれたモチーフなんだけど、こんなにドキドキするとは!物語のキモである「恋の障害とその克服」もよくあるような外部から持ち込まれる安易な手段ではなく恋愛(というかコミュニケーション)下手な二人の関係というところからまっすぐ描かれていてかえって新鮮。
読了日:05月31日 著者:森橋ビンゴ
六畳間の侵略者! ?10 (HJ文庫)六畳間の侵略者! ?10 (HJ文庫)
「9」のラストで予想されるとおり最近目立たなかったキリハがメインのお話。既刊「6」での伏線や「7」以降の番外編を含めた一連の流れからおおよそあらすじの見当はつくよなあ、と読み始めたら新たな要素がてんこ盛りで驚く、ラストの「引き」もそうくるか!と毎回次巻が気になり過ぎる。ここまでずうっとクールなお姉さんキャラを確立していたキリハが、突如として「妹」キャラになるところはイメージの変化にやや戸惑うところもあった。
読了日:05月30日 著者:健速
ゴールデンタイム〈4〉裏腹なるdon’t look back (電撃文庫)ゴールデンタイム〈4〉裏腹なるdon’t look back (電撃文庫)
前巻までの語り手であった〈幽霊〉=記憶を失う前の多田万里の主観が今巻では一部の効果的なシーンを除きほとんど前面に出てこない。融合しつつある二人の葛藤を暗に示してるとも言え擬似的三人称形式をとる地の文にこれまでにない緊張感を感じる。当初、読者に「度外れて面倒くさい女」という印象を与えることに成功した香子がここに至り意外な我慢強さを感じさせ、逆にさっぱりした印象のリンダがかなり素直ではない性格を露呈しつつあるのもおもしろい。
読了日:05月28日 著者:竹宮 ゆゆこ
魔王が家賃を払ってくれない 3 (ガガガ文庫)魔王が家賃を払ってくれない 3 (ガガガ文庫)
読了日:05月28日 著者:伊藤 ヒロ
魔王が家賃を払ってくれない 2 (ガガガ文庫)魔王が家賃を払ってくれない 2 (ガガガ文庫)
読了日:05月28日 著者:伊藤 ヒロ
六畳間の侵略者!?8 (HJ文庫)六畳間の侵略者!?8 (HJ文庫)
読了日:05月26日 著者:健速
六畳間の侵略者!? 9 (HJ文庫)六畳間の侵略者!? 9 (HJ文庫)
女の子いっぱいのハーレムものはそんなに好物でもないのだけど本作は別格なのは女の子の側の気持ちをまっすぐに描いているからだろう。本巻でも悩むルースやティアの描写を読むにつけ切なさで胸が押しつぶされそうになる、10巻が早く読みたいです。
読了日:05月26日 著者:健速
まじめな時間(1) (アフタヌーンKC)まじめな時間(1) (アフタヌーンKC)
読了日:05月25日 著者:清家 雪子
僕は恥っこが好き(1) (ガンガンコミックスONLINE)僕は恥っこが好き(1) (ガンガンコミックスONLINE)
読了日:05月25日 著者:若井 ケン
青春ラリアット!! 2 (電撃文庫 せ 3-2)青春ラリアット!! 2 (電撃文庫 せ 3-2)
この作品の魅力の半分くらいは宮本と長瀬の遠慮の無い会話にあると思う。この二人が直接恋愛関係にないのでお互い遠慮が無いというか他の作品にない不思議なノリが生まれている。あとの半分は月島の物語を強引にねじ伏せる超人(と書いてバカと読む)っぷりが生み出す爽快感。
読了日:05月24日 著者:蝉川 タカマル
私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!(2) (ガンガンコミックスONLINE)私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!(2) (ガンガンコミックスONLINE)
10代の頃のつらかったり恥ずかしくて身悶えるような体験をギューッと濃縮して詰め込んだような作品なのになぜか何度も何度も読んでしまう。中学生の従姉妹にかっこいいところを見せようとあさっての方向に努力するもこっちに涙が止まりません。おまけのクリスマス編が意外にハートウォーミングで救いがある
読了日:05月22日 著者:谷川 ニコ
女子高生店長のコンビニは楽しくない (ガガガ文庫)女子高生店長のコンビニは楽しくない (ガガガ文庫)
やや読者を選ぶ作品かもしれないけど〈新しさ〉を求める人にお奨め。デビュー作と同様「変態」であることにまったく躊躇しない主人公であるが、ヒロイン「一択」でむやみに行動力があるところも含めて妙な個性がある。当初どこに向かっているかわからない物語が終盤にかけて王道的展開になるところも良い。
読了日:05月21日 著者:明坂 つづり
魔王が家賃を払ってくれない (ガガガ文庫)魔王が家賃を払ってくれない (ガガガ文庫)
いわゆる「オチもの」バリエーションとして今や定番の「魔王もの」だが、作者が料理すると独特の軽妙な語り口を含め楽しい作品に。話者の順番をセリフのあとで列挙したり、伏線回収を強調したり小説作法としてはどうなのかと思うのだけどそういうのも含めて許せちゃう魅力がある。
読了日:05月21日 著者:伊藤 ヒロ
アウトブレイク・カンパニー 萌える侵略者3 (講談社ラノベ文庫)アウトブレイク・カンパニー 萌える侵略者3 (講談社ラノベ文庫)
前2作は政治的駆け引きや文化的軋轢の緊張感を含めひとつの作品という印象だったが、3作目は「ファンタジー的な異世界に日本のオタクカルチャーが入ったら」という基本テーマのおもしろさに立ち返った感。「オタクとスポーツ」という一見結びつきにくいモチーフで、その認識の微妙なズレのおもしろさも含めて楽しめる。
読了日:05月21日 著者:榊 一郎
アウトブレイク・カンパニー〜萌える侵略者2 (講談社ラノベ文庫)アウトブレイク・カンパニー〜萌える侵略者2 (講談社ラノベ文庫)
連続刊行ということもあり直接の続編。全面的な対立抗争とせず権謀術数なゲームを基本においているのがいわゆる「シミュレーションもの」としてもおもしろい。
読了日:05月17日 著者:榊 一郎
アウトブレイク・カンパニー 萌える侵略者1 (講談社ラノベ文庫)アウトブレイク・カンパニー 萌える侵略者1 (講談社ラノベ文庫)
現代日本 VS ファンタジー世界」というアイデア自体は目新しいものではないんだけど、緻密な設定をそれと感じさせずテンポよく物語としているのは素晴らしい。直接の続編となる2巻もお奨め。
読了日:05月16日 著者:榊 一郎
やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。4 (ガガガ文庫)やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。4 (ガガガ文庫)
読了日:05月15日 著者:渡 航
私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!(1) (ガンガンコミックスONLINE)私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!(1) (ガンガンコミックスONLINE)
このところ読んだコミックではマイベスト。「喪女生態マンガ」というよりもむしろ「ぼっちあるある」で、自分も含めて心当たりのある人は空回りする主人公の痛々しさがリアル過ぎるかもしれない。そして、その先に意外な主人公の可愛さというかひたむきさが見えてくるマジック!傑作です。
読了日:05月13日 著者:谷川 ニコ
やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。3 (ガガガ文庫)やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。3 (ガガガ文庫)
読了日:05月13日 著者:渡 航
KEYMAN(2) (リュウコミックス)KEYMAN(2) (リュウコミックス)
獣人と人間が共存する町で起こった「スーパーヒーロー殺人事件」からお話は魔術による超人誕生の秘密へとどんどん広がる。全体像がなかなか明らかにならず焦らされるところもあるが、本作は魅力的なキャラデザや最近の作家の中では個性的といえる画の迫力を楽しむのが正解かも。安彦良和先生との対談採録も興味深い。
読了日:05月12日 著者:わらいなく
私のおウチはHON屋さん(5) (ガンガンコミックスJOKER)私のおウチはHON屋さん(5) (ガンガンコミックスJOKER)
5巻目ではマンネリを打破するためか「怪盗」編や「子供博士」編といった変化球が、後半ではついに「お母さん」も出てきて次巻以降のお話に動きの予感
読了日:05月12日 著者:横山 知生
私のおウチはHON屋さん(4) (ガンガンコミックスJOKER)私のおウチはHON屋さん(4) (ガンガンコミックスJOKER)
メインの書店ものに回帰した感。本巻ではポイントカード騒動を描く「18冊め:いっぱいになったようだ!」が傑作。そしてお風呂回、しかも男の娘!
読了日:05月12日 著者:横山 知生
私のおウチはHON屋さん(3) (ガンガンコミックスJOKER)私のおウチはHON屋さん(3) (ガンガンコミックスJOKER)
巻末の短編「お仕えニンジャ雅」が意外なおもしろさ
読了日:05月12日 著者:横山 知生
私のおウチはHON屋さん(2) (ガンガンコミックスJOKER)私のおウチはHON屋さん(2) (ガンガンコミックスJOKER)
2巻目はあえて1巻のテーマを掘り下げず、キャラクターを充実させたりアイデアを広げる方向で勝負している感。ツンデレブラコン少女やみゆの「幼児後退」発作など、後々のお話にいきるアイデアも。最後は「喋る等身大POP」とメインの書店エピソードで締めるのも良い。
読了日:05月12日 著者:横山 知生
乙嫁語り 4巻 (ビームコミックス)乙嫁語り 4巻 (ビームコミックス)
前巻のややビターな結末から一転、なんというか双子の表情、動きすべてが生き生きしていて結納金の話をはじめ生活臭というかリアリティのある話にもかかわらずコメディとして出色の出来で読んでいて元気が出てくる。
読了日:05月11日 著者:森 薫
私のおウチはHON屋さん(1) (ガンガンコミックスJOKER)私のおウチはHON屋さん(1) (ガンガンコミックスJOKER)
以前から気になっていた作品を5巻までまとめて読む。「家の手伝いとしてイヤイヤながら成人向け書店ではたらく女子小学生」というほとんど出オチに近いアイデアを見事にお話にしている。このアイデアだとギリギリのエロ方面に振ることもできるが、敢えてそうせずほんわかした物語にしているのが長く支持されているヒミツかも。
読了日:05月11日 著者:横山 知生
KEYMAN 1(リュウコミックス)KEYMAN 1(リュウコミックス)
読了日:05月09日 著者:わらいなく
六花の勇者 2 (六花の勇者シリーズ) (集英社スーパーダッシュ文庫)六花の勇者 2 (六花の勇者シリーズ) (集英社スーパーダッシュ文庫)
同シリーズ1巻の完成度があまりに高く、この1巻でテーマは語りつくしているのではないかシリーズ化は屋上屋を架すようなものではないかと半信半疑で2巻を手に取り、こうくるかと息を呑む。2巻目も読者の期待を裏切らない傑作である。それぞれのキャラクタの過去エピソードを予想もつかない形で出してくるのは著者の真骨頂、次巻も期待して待ちたい。
読了日:05月07日 著者:山形 石雄
舟を編む舟を編む
最初すぐに『天地明察』を連想。“まじめ”のように特殊な資質を持つ者が知られざる事業に人生を賭ける的な部分では共通点もあるが、本作はむしろ西岡や岸辺のような「普通の人」により強く共感した。人生観も性格もさまざまな普通の人が辞書編纂プロジェクトという一人では到底なしえない事業に関わってゆきそして後進に託していく姿に胸が熱くなる。よくあるお仕事取材小説と思う無かれ、少ない描写で人物像をくっきりと描き出す著者の得意技も主人公を変える連作短編に良く合っている、傑作
読了日:05月06日 著者:三浦 しをん
六花の勇者 (六花の勇者シリーズ) (集英社スーパーダッシュ文庫)六花の勇者 (六花の勇者シリーズ) (集英社スーパーダッシュ文庫)
P・K・ディックの『変種第二号』等の傑作短編のプロットに山田風太郎忍法帖〉シリーズのテイストを加味した趣。前作『戦う司書』シリーズにも「だましだまされ」の心理戦的な要素があったけど本作ではそれをぎゅっと短い紙幅に凝縮しておりストーリィ全体の緊張感は並ではない。登場するキャラクターそれぞれの個性付けは類書を遥かに凌駕しており一度読んだら忘れられない。そして衝撃のラスト!
読了日:05月05日 著者:山形 石雄
アバンチュリエ(3) (イブニングKC)アバンチュリエ(3) (イブニングKC)
読了日:05月03日 著者:森田 崇
南極点のピアピア動画 (ハヤカワ文庫JA)南極点のピアピア動画 (ハヤカワ文庫JA)
このところ個人的に「初音ミク」再ブームが来ていることもあって書店の平棚でマイセンサーにひっかかり手に取る。カバーイラストもKEIさんと凝っている。実のところちょっと色モノかな…と思いつつ読んだがとんでもない、ユーザ生成コンテンツとネットワークの力、オープンソースによるテクノロジーの発達、さらにSFの古典的モチーフである軌道エレベータからファーストコンタクトまで盛り込まれており、SF好きとしては素晴らしい読書体験ができた
読了日:05月03日 著者:野尻 抱介
森の魔獣に花束を (ガガガ文庫)森の魔獣に花束を (ガガガ文庫)
良くも悪くもフェアリーテイル、愛されず生きる希望を失いつつある少年の再生の物語であり、「他者」を知らない少女の精神的成長の物語である。個人的にはベタ過ぎたのか最後まで胸に来るものがなかったが、「歌」のシーンなどシンプルな物語が持つ語る力の強さを感じる部分もあった
読了日:05月03日 著者:小木 君人
のうりん 3 (GA文庫)のうりん 3 (GA文庫)
読了日:05月02日 著者:白鳥 士郎
のうりん 2 (GA文庫)のうりん 2 (GA文庫)
読了日:05月02日 著者:白鳥 士郎
銀の匙 Silver Spoon 3 (少年サンデーコミックス)銀の匙 Silver Spoon 3 (少年サンデーコミックス)
読了日:05月01日 著者:荒川 弘
銀の匙 Silver Spoon 2 (少年サンデーコミックス)銀の匙 Silver Spoon 2 (少年サンデーコミックス)
読了日:05月01日 著者:荒川 弘
銀の匙 Silver Spoon 1 (少年サンデーコミックス)銀の匙 Silver Spoon 1 (少年サンデーコミックス)
読了日:05月01日 著者:荒川 弘
のうりん (GA文庫)のうりん (GA文庫)
読了日:05月01日 著者:白鳥 士郎

2012年5月の読書メーターまとめ詳細
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