綿矢りさ『蹴りたい背中』

蹴りたい背中 (河出文庫)

蹴りたい背中 (河出文庫)

7点
ひさびさの文芸作品。いわずと知れた第130回芥川賞
最良に近い読書体験の後、次に何を読むか。
「読まない」「小説以外を読む」という選択肢もあるが文庫出版の機会にあえて手を出す。

描かれるテーマ自体に興味は惹かれないが、前の体験に負けないインパクトを与えてくれる作品。受賞時は作者が若いこともありいろいろとブンガク的でない部分で話題となったが、200ページに満たない尺でこれだけの作品世界を体験できるのは素晴らしいと思う。