神代創(かみしろ・そう)『ウェイズ事件簿3 深き闇の彼方へ』

隣国ザムリアからの侵攻と、街を守護する魔術師の裏切り―。かつて、二つの災厄に見舞われた王都ラスラトア。そこに生まれ、複雑に絡まりあった因果の糸。半年前からレヴァンの周辺に起きた事件は、すべてが予兆にすぎなかった。いま、15年の歳月をへて再びラスラトアは邪悪な意志に覆われる。ザムリア帝国へと潜入したリーズフレアの見たモノとは?サディアの夢が物語る衝撃の真実とは?そしてレヴァンの持つ刀“エイスリート”の真の役目とは?仲間たちの力が一つに束ねられる時、よろず屋レヴァンは暗黒を切り裂く希望の閃光となれるのか!?大人気本格探偵ファンタジー、涙と感動のファイナルステージ。

ファンタジー世界版私立探偵ものでありながら、料理や調度などリアルで生活感のある描写が素敵な3部作もひとまずこれでおしまい。長編形式の本作では3部作を通じた謎が明らかになるなど物語の破綻もなく楽しめたので6点
作者のサイトによると続編「4」を用意しているようで、刊行数が少なく書店で見かけることの少ない竹書房ゼータにも是非がんばって欲しいところ!