2007年下半期ライトノベルサイト杯 既存作品部門

ひさびさのエントリは、ライトノベルサイト杯へ投票です。
2007年後半はシリーズものを結構読んだせいか迷いました。結果、シリーズが無事完結した作品、応援したい作品に票がいってしまい、『狼と香辛料』や『?文学少女?』など人気シリーズは選外になってしまいました。
とくに『紅』シリーズは、イラスト担当の山本ヤマトさんによるコミックの連載が始まったこともあり、今期に読み始めたのですが、非常におもしろいにもかかわらず今回は上巻のみということで衝撃的な導入部であるものの物語の印象が薄く選外、未練がましくも〈次点〉としてます。『円環少女』と『人類は衰退しました』の最新作は内容は異なるものの、ライトノベルはもちろんのこと既存のエンタテインメント小説にもない不思議な読後感のある作品でした。次回も投票の機会はありそうなので今回は次点としました。

2004年に最初の作品が出た『食卓にビールを』もこの6巻でいちおうの完結。2005年の暮れから年初にかけて5巻まで読みましたが、まさかリアルタイムで新作が読めるとは思ってませんでした。ちょっと古いですがSFのセンス・オブ・ワンダーを感じる素晴らしい作品集です。女子高生のにぎやかさもGOOD!小林めぐみ先生おつかれさまです。

【07下期ラノベ投票/既存/9784829163955】

最近は発刊ペースが落ち着いたせいか最近は話題になることも無いようで残念です。前作の超絶バトルはいきつくところまでいったような感もあり個人的には少々白けてしまったのですが、本作では派手なバトルシーン無しで驚くほどの緊張感を演出しており「こんなこともできるのか」と驚きました。虚実入り混じり騙し騙されのコンゲームといった趣は、著者も影響を受けていると思しき荒木飛呂彦先生譲りでしょうか。個人的に本シリーズ中ベスト作品はこれまで『追想の魔女』、次点は『黒蟻の迷宮』でしたが、本作も加わりそうです。

戦う司書と虚言者の宴 (スーパーダッシュ文庫)

戦う司書と虚言者の宴 (スーパーダッシュ文庫)

【07下期ラノベ投票/既存/9784086303729】

  • 図書館革命

単行本形式ということもありやや迷ったのですが、みごと完結&純然たる有川浩ファン票です。個人的にはこの時期に読んだ『塩の街』(春に出た〔新版〕の方)と『クジラの彼』が非常にツボに入ったこともあります。今年はアニメーション作品として映像化されるようでちょっと期待しています。

図書館革命

図書館革命

【07下期ラノベ投票/既存/9784840240222】

印象的タイトルもあり正月にふと手に取ったのですが、読んだ翌日には深夜までやっているTSUTAYAに残り全巻を買いに走りました。熊谷雅人先生次も期待してます!

ネクラ少女は黒魔法で恋をする5(MF文庫J)

ネクラ少女は黒魔法で恋をする5(MF文庫J)

【07下期ラノベ投票/既存/9784840120005】

  • 姫宮さんの中の人3

これもタイトルが気になっていた作品です。Einさんによるいかにもな萌えキャラが表紙に載ったこれまたMF文庫Jのカラーを代表するような作品にちょっと躊躇しましたが。『ネク恋』で吹っ切れました(笑)。「萌え学園コメディ+ややバトル風味」とテンプレート的な意匠を施しつつも伏線や技巧が凝らされているようで物語に安定感があります。著者の意外な(失礼!)実力を感じました。

姫宮さんの中の人3 (MF文庫J)

姫宮さんの中の人3 (MF文庫J)

【07下期ラノベ投票/既存/9784840121125】

〈次点〉

  • 紅 醜悪祭(上)

人類は衰退しました 2 (ガガガ文庫)

人類は衰退しました 2 (ガガガ文庫)