賀東招二『ドラグネット・ミラージュ2 10万ドルの恋人』

ドラグネット・ミラージュ2 10万ドルの恋人 (ゼータ文庫)

ドラグネット・ミラージュ2 10万ドルの恋人 (ゼータ文庫)

ハリウッド系ポリスアクションとファンタジー世界というありそうでなかったシリーズの2作目。一気に読めて楽しいエンターテインメントの王道。中編2本でやや小ぶりだがテンポ良く読め7点

バックグラウンドの異なる二人がペアを組んではじめは衝突しつつも次第に信頼関係を築き事件を解決というプロットは映画や海外ドラマではお約束に近い形式で「バディ・ムービー」と呼ばれる1ジャンルを形成している。実際、1作目の「あとがき」では架空の海外TVドラマシリーズの解説、本2作目では架空のDVDの出演者コメンタリーという遊び企画があって楽しい。

これを読んで思い出した映画が『エイリアン・ネイション』(1988米)。異星人がL.A.に大量移住してきた近未来を舞台に異星人捜査官とベテラン刑事がコンビを組んで事件にあたる。後にTVシリーズされたとのことだがそっちは未見。