井上堅二『バカとテストと召喚獣2』

バカとテストと召喚獣 2 (ファミ通文庫)

バカとテストと召喚獣 2 (ファミ通文庫)

前作でA組に敗北し教室が「卓袱台」&「畳」から「みかん箱」&「ござ」にグレードダウンしたわれらがF組。吉井明久はクラス代表坂本雄二とともに学園祭で行われる試験召喚大会に出場し設備の改善を狙うが、その影では何やら陰謀の動きが……。

5点、にしておく(やや辛め)
笑える部分も多いものの正直、「1巻」には及ばない……と思った。
会話のテンポが悪くなるのはコメディ作品では厳しい。明久がボケたりツッコんでいる間はキレもテンポも良くおもしろいのだが、作中のイベント自体「最下級クラスが挑む試験召喚戦争」から「学園祭のエギジビジョンマッチ的なトーナメント」とスケールダウンした感があるし、前作には無い「事件」的ファクターである学園の運営をめぐる陰謀となると展開も説明のテンポいまひとつ。
しかしながら、本作がデビュー作の続編という位置づけを考えると、本巻でシリーズの伏線となるさまざまな設定が付加されているので3巻以降の展開に期待したい(つまり継続)。