初野晴『退出ゲーム』『初恋ソムリエ』

一方、〈ハルチカ〉シリーズの初野晴はアンテナに引っかからずこれまでスルーしていたが、これまで読んだ学園ミステリの中では一二を争う傑作。現在『1/2の騎士』も積んでおり早く手をつけたいところ。退出ゲーム作者: 初野晴出版社/メーカー: 角川グループ…

『ギャルゴ!!!!!2 地域限定焼餅大全』

桑島由一がライトノベル界のジェームズ・ブラウンとすれば、比嘉智康はスティービー・ワンダーに違いない……思いつきで言ってみたかっただけです、根拠無しですスイマセン。でも、作品世界やキャラの個性は異なるものの、語感の独特のセンスや、ゆるゆるな文…

比嘉智康『ギャルゴ!!!!! 地方都市伝説大全』

ひさびさに一気読みした快作。第3回MF文庫ライトノベル新人賞優秀賞受賞作です。ギャルゴ!!!!!―地方都市伝説大全 (MF文庫J)作者: 比嘉智康,河原恵出版社/メーカー: メディアファクトリー発売日: 2007/10メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 67回この商品を含…

エドモンド・ハミルトン『フェッセンデンの宇宙』

フェッセンデンの宇宙 (全集・シリーズ奇想コレクション)作者: エドモンド・ハミルトン,中村融出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2004/04/15メディア: 単行本 クリック: 48回この商品を含むブログ (78件) を見る総合7点、『向こうはどんなところだい?』…

エドモンド・ハミルトン『フェッセンデンの宇宙』(短編集)

フェッセンデンの宇宙 (全集・シリーズ奇想コレクション)作者: エドモンド・ハミルトン,中村融出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2004/04/15メディア: 単行本 クリック: 48回この商品を含むブログ (78件) を見る松尾たい子のカバー絵が素敵な河出《奇想…

福井晴敏『6ステイン』

6ステイン (講談社文庫)作者: 福井晴敏出版社/メーカー: 講談社発売日: 2007/04/13メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 10回この商品を含むブログ (64件) を見る9点、どちらかというと長編作品でじっくり描く作家と思っていたので意外な完成度の高さに驚く。 …

古川日出男『アラビアの夜の種族Ⅲ』

アラビアの夜の種族 III (角川文庫)作者: 古川日出男,片岡忠彦出版社/メーカー: KADOKAWA発売日: 2006/07/22メディア: 文庫購入: 17人 クリック: 33回この商品を含むブログ (136件) を見るカイロに迫るフランス軍。読者は「この〈物語〉はその結末まで読める…

古川日出男『アラビアの夜の種族Ⅱ』

アラビアの夜の種族 II (角川文庫)作者: 古川日出男,片岡忠彦出版社/メーカー: KADOKAWA発売日: 2006/07/22メディア: 文庫購入: 18人 クリック: 27回この商品を含むブログ (136件) を見るズームルッドが語る「災厄の書」の〈物語〉に新たな主人公が登場。こ…

古川日出男『アラビアの夜の種族〈1〉』

アラビアの夜の種族〈1〉 (角川文庫)作者: 古川日出男出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2006/07/01メディア: 文庫購入: 25人 クリック: 209回この商品を含むブログ (208件) を見る2001年に単行本が出版され日本推理小説協会賞と日本SF大賞をW受賞し話題とな…

長谷敏司『円環少女 (3) 煉獄の虚神(下)』

円環少女 (3) 煉獄の虚神(下) (角川スニーカー文庫)作者: 長谷敏司,深遊出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2006/03/31メディア: 文庫購入: 5人 クリック: 17回この商品を含むブログ (103件) を見る前半に比べ後半は若干失速しているのが残念。(感想追記予定…

長谷敏司『円環少女 (2) 煉獄の虚神(上)』

円環少女 (2) 煉獄の虚神(上) (角川スニーカー文庫)作者: 長谷敏司,深遊出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2006/02/28メディア: 文庫購入: 6人 クリック: 30回この商品を含むブログ (104件) を見るつい先日4巻が出たばかりの円環少女(サークリットガール)…

古橋秀之『冬の巨人』

冬の巨人 (徳間デュアル文庫)作者: 古橋秀之,藤城陽出版社/メーカー: 徳間書店発売日: 2007/04/10メディア: 単行本購入: 9人 クリック: 77回この商品を含むブログ (145件) を見る普段手に取る機会の少ない徳間デュアル文庫の書き下ろし読みきり作品ですが、…

福田政雄『殿がくる!ニッポン最後の日!?』

戦国の覇王織田信長が現代日本にタイムスリップするというドタバタものになりがちな設定にも関わらず、極東アジアの安全保障や国債による国家財政破綻という政治テーマをストーリーの骨子に据えた異色のライトノベルの最終巻です。殿がくる!ニッポン最後の日…

畠中恵『しゃばけ』

2001年の日本ファンタジーノベル大賞の優秀賞受賞作品。シリーズ化され好評のようです。大雑把なプロットは「身体の弱い大店の坊ちゃんが妖怪を手下に江戸の町に起こる怪事件を解決」といったものです。いわゆる「安楽椅子探偵」的な展開を期待したのですが…

クリストファー・プリースト『奇術師』

前に読んだ本とタイトル的に関連しそうですがきっと偶然です。このブログで海外作家の作品をとりあげるのは初めてだと思いますが、大変楽しめました。〈プラチナファンタジイ〉 奇術師 (ハヤカワ文庫 FT)作者: クリストファー・プリースト,古沢嘉通出版社/メ…

支倉凍砂『狼と香辛料III』

『狼と香辛料』の3作目です。今回はロレンスに恋(?)のライバル登場といったところです。この二人、少々賢過ぎてお互いに対して素直になるのは大変だなあ?などと思っていましたが、今回のエピソードで二人の距離が縮まればいいですね。狼と香辛料 (3) (電…

支倉凍砂『狼と香辛料II』

『このライトノベルがすごい!』2007年版で1位となった『狼と香辛料』シリーズの第2作です。続刊においても独特のおもしろさは衰えず、オリジナリティーもつ強さをあらためて感じました。狼と香辛料 (2) (電撃文庫)作者: 支倉凍砂,文倉十出版社/メーカー: KA…

古橋秀之『ある日、爆弾がおちてきて』(21/50)

ある日、爆弾がおちてきて (電撃文庫)作者: 古橋秀之,緋賀ゆかり出版社/メーカー: メディアワークス発売日: 2005/10メディア: 文庫購入: 23人 クリック: 230回この商品を含むブログ (355件) を見る21冊目は古橋秀之。デビュー作は『ブラックロッド』という伝…